COMBUSTION

燃焼グループ紹介

メンバー
准教授  山本剛
流動層  M2 楠 B4 横尾
プラズマ M1 廣兼 B4 エフィ
ミスト   M2 三浦
私たちは、山本先生のもとで日々研究に励んでいます!

研究紹介  - 流動層・プラズマ・ミスト -


流動層式PM除去装置

PMとは
 粒子状物質(Particulate Matter)の略であり、燃焼に伴い生成・排出される微小径の煤塵であり、人体や地球環境に悪影響を及ぼす環境汚染物質である。特に、2.5µm以下の粒径をもつものをPM2.5といい、世界各国において規制対象となっている。
現在、PMの除去に用いられている装置として、バグフィルターなどがある。しかし、これらの方法では、PM2.5を高効率で捕集することが困難である。そこで、私たちは流動層に着目し、流動層式PM除去装置の実用化を目的として研究を行っている。
流動層とは
 細かい微粒子が充填されている系に下方から流体を流したとき、粒子一つ一つが浮遊流動し連続体(疑似流体)とみなせるような系のことをいう。
流動層におけるPMの捕集原理としては、流動化している充填粒子とPMの間に働く付着力(Van der waals力など)によりPMと充填粒子を付着させ捕集する。また、この付着力は粒形が小さいほど支配的となることからPM2.5に対して有効な捕集手段となり得る。
さらに、流動層は低温燃焼機関でもあり、PMの捕集と、燃焼処理を同時に行うことが可能であると考えられる。つまり、連続再生式として利用できることが考えられる。
本研究では
実験において、PMの捕集特性および燃焼反応速度について検討し、数値解析においては、流動層内部の移動現象に関する考察を行っている。

     流動層の様子



非平衡プラズマを用いた噴霧燃焼

研究背景
私たちの生活は化石エネルギーに依存しています。近年、話題となっている原子力エネルギーの危険性から、さらに依存度は増していくと考えられている。このようなエネルギー問題の中で、新たな燃料資源の開発が叫ばれている。
そこで、私たちは新たな燃料資源として廃油に注目した。廃油とはあらゆる産業から排出される使用済みの油である。廃油は重油相当の発熱量を有しており、燃料資源としての利用が期待できる。
しかし、廃油は燃焼処理の過程において、ダイオキシンなどの有害物質を発生させる危険性があり、現在はあまり有効利用されていない。そこで、この廃油を安全に分解し燃料資源として有効利用することを目的とし、プラズマに着目し研究を行っている。
プラズマとは
分子が電離し、イオンと電子が混在する状態である。そのため、燃焼反応にプラズマを加えることで、ラジカルが増加し、高エネルギー反応場を形成される。そのため有害物質を安全に分解することが可能となると考えられる。
本研究では
コストの面で優位性のある非平衡プラズマを用いており、既にこのプラズマを用いることによる廃油から排出される有害物質の削減に成功している。現在は排ガスの成分分析などから燃焼特性についての検討を行っている。また、数値解析においては、プラズマを加えたときの燃焼反応を解明することを目的として行っている。

     プラズマ火炎の様子


微細ミスト冷却

ミスト冷却とは
冷却対象に直接噴霧を行う冷却方法である。この方法は、ミストの蒸発潜熱を利用することで大きな冷却効果を発揮することが期待できる。
微細ミストとは
私たちが用いている微細ミストは、Loftや博多駅前でみられるミスト装置と同様のものである。これらは従来のミストよりも小さな粒径(数µm〜数十µm)である。そのため、より蒸発しやすく、蒸発潜熱によるさらなる冷却効果を期待することができる。
本研究における目的
現在、産業界において、電子デバイス等の高発熱化が問題となっており、その冷却方法として微細ミスト冷却が注目されている。これらデバイスに応用していくためには、微細ミスト冷却の冷却挙動、噴霧液滴流動、伝熱機構の詳細な理解が必要不可欠である。
そこで本研究では、産業用デバイスの応用および冷却性能の向上を目的として行っている。実験において、微細ミスト冷却の冷却挙動について検討を行い、数値解析においては、液滴の挙動について検討し、冷却効果との関係性について明らかにするために行っている。

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