九州大学工学部化学工学科
九州大学大学院工学府化学工学専攻
九州大学大学院工学研究院化学工学部門

Contents

教員メッセージ 三浦 佳子 教授

研究概要

「生物の仕組みに学んだ材料やシステムの開発」

現在、高度化した文明社会において、材料に求められる機能も複雑多岐なものになっています。多くの社会的な要求がある材料を開発するにはどうしたらよいでしょうか?生物を見回すと、非常に複雑で省エネルギーなシステムを創り上げています。逼迫した課題になっているSDGsを達成するための材料やシステムも生物界は独自に持っています。

生物を構成している化学物質、機能分子であるタンパク質、核酸、糖といった生体高分子に学んで、これを真似した仕組みを合成高分子によって、創ることで、現在の社会に良く適合した材料やシステムの開発ができると考えて研究を行っています。我々の研究室では、生物を意識しながら、新しい機能性高分子の開発を進めています。その用途は、バイオ、二酸化炭素還元、フローリアクターの開発など多岐にわたりますが、全て機能性高分子に基づきます。

在校生、高校生へのメッセージ

高校生までの勉強では、科学の仕組みを広く学びますが、これをどのように社会で用いていくのかについての知識は提供されていません。一方で、大学において、科学や工学を学ぶからには、皆さんが社会で起こっている問題について、解決する力を身に着けて、将来的に世の中を自分たちで動かし、変えていくことが求められています。大学での学び、特に化学工学科での学びはバイオ、化学と工学を中心にしており、サイエンスを定量化数値化して具体的に扱って社会実装の橋渡しをするところに特徴があります。環境問題、バイオテクノロジー、情報の活用といった様々な現代の問題について、自らの手で解決する力、創造する力を養い、是非自らの手で未来を切り開いていってください。

Profile

経歴
1995年 京都大学工学部高分子化学科卒業
1997年 京都大学大学院工学研究科材料化学科修士課程修了、工学修士
2000年 京都大学大学院工学研究科材料化学科博士課程修了、博士(工学)
2000年 米国ペンシルバニア大学化学科博士研究員
2005年 北陸先端科学技術大学院大学マテリアルサイエンス研究科助教授、准教授
2010年 九州大学大学院 工学研究院化学工学部門 教授 現在に至る
PAGE TOP