九州大学工学部化学工学科
九州大学大学院工学府化学工学専攻
九州大学大学院工学研究院化学工学部門

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学科/専攻の紹介

化学工学科紹介資料

化学工学科パンフレット(pdf: 7.26MB)

   

化学工学とは、化学工学の構成

化学工学とは

 本学科は、化学工学(Chemical Engineering)という学問分野をその基礎としています。化学工学は、経験や勘に基づいていた化学工業から、物理的な処理を分類・整理し、プロセスを構成する「単位操作」という概念によって誕生しました。実際のところ、化学工学とはどのようなものでしょうか? 物質の状態には、気体、液体、固体の3つがあることは知っているでしょう。化学工学は気体・液体・固体を混ぜたり、反応させたり、分離したりして製品を作るプロセスを対象として発展してきました。

化学工学の構成

 化学工学という学問分野は(物理化学)、(反応工学)、(生物化学工学)、(物質移動工学)、(伝熱工学)、(流体工学)、(装置設計学)、(プロセスシステム工学)で構成されています。  物質を扱うには、まず、その性質を知らなければなりません。(物理化学)は物質の性質を対象とする学問です。次に、試験管やフラスコの中なら簡単に物質を混ぜたり、反応させたり、分離したりできますが、高温・高圧下や大きな装置の中では非常に難しくなります。(反応工学)は工業装置の中での反応を、(生物化学工学)は生物の力を借りた有用物質の生産を扱う学問です。また、(物質移動工学)は物質の混合・分離を対象とする学問です。  混合、分離、反応を行うには、物質を加熱・冷却すること、輸送することが必要です。熱エネルギーを対象とする学問を(伝熱工学)、物質の運動を扱う学問を(流体工学)といいます。  さらに、実際に製品を生産するには、混合・分離・反応を行う装置の形、大きさ、材料を決める技術、できあがった工場を使って生産を行うための技術が必要になります。(装置設計学)は前者を、(プロセスシステム工学)は後者を対象とした学問です。

化学工学の発展

 化学工学は、上に述べた構成要素を基礎として、従来の技術を益々高度化する方向や、培われた技術を化学工業の枠を大きく超えて工場以外の対象に適用する方向に発展しています。前者は、生体材料、電子材料、新規触媒材料といった新材料とその生産技術の開発、高度分離技術の開発に貢献しています。また、装置の設計・制御技術の高度化から人工知能、シミュレーション技術などのコンピュータサイエンスに発展してきた他、近年ではデータサイエンスやバイオテクノロジー・再生医療など、幅広い分野に発展しています。  化学工学科では、みなさんの先輩達が、化学工学を基礎として、これらの分野の研究で既に多くの成果を上げています。みなさんの時代には、新たな発展方向が現れ、さらに実践的な技術として産業応用できると期待しています。

化学工学科の歴史

 現在の化学工学科は、1960(昭和35)年4月に応用化学教室の化学機械講座研究室として発足しました。発足当初は、上記研究室の篠原久助教授を中心として工業物理化学、単位反応学(後、反応操作学へ改称)、単位操作学、熱操作学、流体操作学、化学装置設計の6講座体制でした。その後、1969年4月には清水浩機械工学科教授の努力によってプロセス制御講座が増設された結果、上記の6講座体制から7講座体制へ移行しました。この7講座体制は1997年の大学院重点化に伴う改組まで維持されました。  1997年の大学院重点化に伴い、工学部・化学機械工学科は工学部・物質科学工学科内の化学プロセス・生命工学コースコースとして引き継がれました。工学研究院・化学機械工学専攻は物質科学工学専攻群内の化学システム工学専攻と物質プロセス工学専攻に分かれました。教職員は学部から大学院に属することになった結果、教職員の所属する専攻は物質プロセス工学専攻(第二・六・八講座)および化学システム工学専攻(第一・三・四・五・六・七講座)の2専攻に分かれました。このとき、第二講座の川上幸衛助教授が第八講座担当の教授として昇任し第八講座が新設されました。 続いて、2000年4月の研究院制度発足によって教職員の所属組織が改組された結果、旧化学機械工学科の教職員は化学工学部門に所属することになりました。同時に小講座制から大講座制へ移行し、分子・生物システム工学講座(第一・二・三・八講座)と生産システム工学講座(第四・五・六・七講座)で運営されることになりました。2010年には三浦佳子教授が北陸先端科学技術大学院大学より着任し、生体界面工学分野を担当する第九講座が新設されました。  2021年に工学部6年一貫教育への移行に関する改組が行われた結果、工学部・物質科学工学科内の化学プロセス・生命工学コースコースは工学部・化学工学科に引き継がれました。同時に、教職員の所属する専攻は物質プロセス工学専攻および化学システム工学専攻から化学工学専攻へ一本化され、現在に至ります。

卒業生の進路(就職状況)

進路・就職実績

学部卒業生の殆どは修士課程に進学しています。 化学工学科の修士課程の修了生は化学系企業を中心に広く社会で活躍しています。化学、ライフサイエンス、工学を総合的に学べる、化学工学科では、化学系の企業だけでなく、ライフサイエンス、製薬、電子情報、自動車、マテリアル、エンジニアリングなどの多様な業種への道が開かれています。博士課程の修了生はアカデミアで活躍する卒業生も多数います。

修士進路一覧

進路先(あいうえお順)
令和4年度 AGC、アズビル、京セラ、住友化学、ソニーグループ、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、第一三共、大成建設、デンカ、東ソー、東レ、トクヤマ、日揮ホールディングス、日産化学、日鉄エンジニアリング、日鉄ケミカル&マテリアル、パナソニック コネクト、古河電気工業、マイクロンメモリジャパン、三井化学、三菱ケミカル
令和3年度 アサヒビール、アステラス製薬、出光興産、AGC
MCデータプラス、オービック、サイフューズ、サントリー、三洋化成、JFEエンジニアリング、シスメックス、住友化学、住友金属鉱山、住友ベークライト、第一生命、東ソー、TOTO、東レ、日鉄ケミカル&マテリアル、日本工営、日本触媒、富士フイルム、三井化学、三井住友銀行、三菱ケミカル、三菱重工環境化学エンジ、リンクエッジ
令和2年度 旭化成、アステラス製薬、宇部興産、AGC、NOK、JSR、資生堂、昭和電工、住友化学、大和証券、テルモ、東ソー、東レ、日鉄ケミカル&マテリアル、日本化学産業、日本触媒、日本年金機構、パナソニック、富士フイルム、三井化学、三菱ケミカル、横河電機
平成31年度 旭化成、宇部興産、AGC、小野薬品、九州電力、クラレ、昭和電工、住友化学、積水化学、SOLIZE ENG、ダイセル、高木、タクマ、東ソー、東洋エンジニアリング、東レ、トクヤマ、日油、日産自動車、日産ケミカル&マテリアル、日本エイアンドエル、日本化薬、日本触媒、三菱ケミカル、三菱重工、安川電機、横河電機
平成30年度 アステラス製薬、NOK、化血研、カネカ、九州電力、栗田工業、山九、サントリー、JSR、昭和電工、新日鐵化学、住友化学、住友商事、住友ベークライト、第一三共ケミカルファーマ、高田工業所、DIC、帝人、テクノプロR&D、東芝メモリ、東ソー、東レ、豊田自動織機、日産自動車、日本ガイシ、日本合成化学工業、日本触媒、JT、Panax Etec、富士石油、三井化学、三菱ケミカル、三菱重工環境化学エンジニアリング、横河電機、リンナイ
平成29年度 旭化成、味の素、アズビル、宇部興産、カネカ、クラレ、JSR、JFEスチール、資生堂、昭和電工、信越化学、新日鐵化学、新日本製鐵、住友化学、高田工業所、タクマ、DIC、帝人、東ソー、東洋エンジニアリング、東レ、日揮、JT、三井化学、三菱ケミカル、モラブ阪神工業、ライオン、リンナイ

博士進路一覧

進路先
令和4年度 ―――
令和3年度 旭化成、旭化成ファーマ、住友化学
令和2年度 アドバンスソフト、大塚製薬、
平成31年度 武田薬品工業、DIC、ニプロ、パナソニック、大阪大学
平成30年度 杏林製薬、中外薬品、豊田自動織機、大阪大学
平成29年度 アステラス製薬、東ソー、日本ステリ、カリフォルニア大学アーバイン校

学部進路一覧

進路先
令和4年度 伊藤忠テクノソリューションズ、シロ、西部技研、TOTOバスクリエイト、ニプロ、日立製作所、山九
令和3年度 日本航空、富士通、SOLIZE Engineering
令和2年度 九州電力、国家公務員
平成31年度 リンクエッジ
平成30年度 久原本家、小林製薬
平成29年度 ―――

連絡先・アクセス

連絡先

化学工学部門 事務室
〒819-0395 福岡市西区元岡744
九州大学 伊都キャンパス ウエスト4号館
TEL:092-802-2801 FAX:092-802-2800
E-mail: Office_at_chem-eng.kyushu-u.ac.jp
※Eメールアドレス内の「_at_」は「@」に直してお送りください。

アクセス

「伊都キャンパス ウエスト4号館」へのアクセス

交通手段

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